【Windows PE】他社製ソフトを使用せずCabファイルを作成する方法を調査

Windows 11で他社製ソフトを使用せずCabファイルを作成する方法 Windows
Windows 11で他社製ソフトを使用せずCabファイルを作成する方法
この記事は次のような人におすすめ!

・Windows 11でCabファイルを作成したい人
・他社製ソフトを使用せずにCabファイルを作りたい人

Windowsの標準コマンドであるmakecabコマンドを使っていきます.しかし,以下のmakecabの使用方法を見てましたがやり方がいまいち分かりませんでした.単体のファイルなどは簡単にcab化できたのですが,ファイル構成を持った複数のファイルをcab化は簡単にできなさそうでした.そのため,ファイル構成を持ったファイル類をcabにする方法について調べてみたので紹介していきます.

makecab
既存のファイルをキャビネット (.cab) ファイルにパッケージ化する makecab コマンドに関する参照記事。

また、今回はWindows PE上でCabファイルを作成します。Windows PEのデフォルト環境にはmakecab.exeが存在していません。Windows 10もしくはWindows 11がインストールされたパソコンにおいてあるmakecab.exeを使用してください。

もしもCabファイルの展開方法を知りたい方は以下を参照してください.

Cabファイルとは

Cabファイル(Cabinet ファイル)について詳細な説明を提供します。Cabファイルは、Microsoft WindowsオペレーティングシステムおよびWindows関連のソフトウェアで広く使用されるファイルフォーマットで、多くの用途に適しています。以下では、Cabファイルの詳細とその主要な特徴について詳しく説明します。

  • Cabファイルの基本概要
    Cabファイルは、ファイルとデータのアーカイブと圧縮のためのファイルフォーマットです。通常、Cabファイルは”.cab”という拡張子で識別され、内部には1つ以上のファイルやデータが圧縮されて格納されます。これにより、データの転送、保管、およびバックアップを効率的に行うことができます。
  • ファイル圧縮と効率性
    Cabファイルは、ファイルデータの効率的な圧縮のために使用されます。これにより、データのサイズを縮小し、ストレージ容量を節約できます。特に、Windowsのインストールプロセスやアップデートプロセスでは、多くのファイルを効率的に処理する必要があるため、Cabファイルは不可欠です。
  • データのアーカイブ化
    Cabファイルは、複数のファイルやディレクトリを1つのアーカイブファイルにまとめ、管理するために使用されます。この機能は、関連するファイルをひとまとめにし、コンテンツを効率的に保存、バックアップ、および分配するのに役立ちます。ソフトウェアのパッケージングやデータバックアップの場面でCabファイルが頻繁に使用されます。
  • Windowsの更新とインストール
    Windowsオペレーティングシステム自体やWindowsに関連するソフトウェアの更新およびインストールプロセスにおいて、Cabファイルは重要な役割を果たします。Windowsのインストールイメージ内には、さまざまなコンポーネント、デバイスドライバ、セキュリティパッチなどがCabファイルとして格納されており、必要に応じて展開およびインストールされます。これにより、Windowsの更新が効率的に行われ、システムの安全性と機能が向上します。
  • デジタル署名とセキュリティ
    Cabファイルにはデジタル署名を適用できます。デジタル署名はファイルの信頼性とセキュリティを強化し、ファイルが改ざんされていないことを確認します。これは、信頼性が重要なシナリオやセキュリティ要件を満たすために使用されます。
  • カスタマイズと配置
    Cabファイルはカスタマイズ可能で、特定の要件に合わせて調整できます。開発者は、アプリケーションの特定のバージョンや構成を配布するために、カスタムCabファイルを作成することができます。これにより、異なる環境やニーズに合わせたインストールパッケージを提供できます。

Cabファイルは、Windowsプラットフォームで多岐にわたる用途に使用されるアーカイブファイルフォーマットです。ファイル圧縮、アーカイブ化、データの分配、Windowsの更新、インストール、およびセキュリティ強化において重要な役割を果たしています。

Cabファイルの詳細を知りたい方は以下のMicrosoftのページを参照してください。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/wind

Cabファイルの作成

cabファイルを生成するためにmakecabコマンドを使いますが,フォルダ構成を維持するためには /f オプションでddfファイルを指定する必要があります.

ddfファイルを生成してmakecabコマンドでcabファイルを生成するバッチファイルを作成しました.今回はmakecab.batとします.

@echo off
if %1=="" (
    echo 引数がありません
    echo makecab.bat [Cabファイルを作成したいパス]
    exit /b
)
set BEFORE_STRING=%1\
set AFTER_STRING=

setlocal enabledelayedexpansion
echo .Set DestinationDir= > cab.ddf
for %%f in (%1\*) do (
    echo "%%f" >> cab.ddf
)
for /d /r %1 %%d in (*) do (
    set line=%%d
    echo line !line!
    echo before !BEFORE_STRING!
    echo after !AFTER_STRING!
    echo .Set DestinationDir="!line:%BEFORE_STRING%=%AFTER_STRING%!" >> cab.ddf
    for %%f in ("%%d\*") do (
        echo "%%f" >> cab.ddf
    )
)

makecab.exe /f cab.ddf
move /Y disk1\1.cab .\
if exist disk1 rd disk1
if exist cab.ddf del /F cab.ddf
if exist setup.inf del /F setup.inf
if exist setup.rpt del /F setup.rpt

上記バッチファイルを下記のようにcabファイルを作成したいパスを引数として渡します.

makecab.bat [cabファイルを作成したいフォルダパス]

makecab.batの実行
makecab.batの実行画面

1.cabという名前でファイルが出来上がります.

まとめ

makecab.batを使用して、フォルダ構成を維持したままcabファイルを作成する方法を紹介しました。Windowsの標準コマンドで展開および圧縮できるcabファイルで、データ容量の削減やファイルのやり取りを行ってみてください。

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